興信所の現実

素人の浮気調査

配偶者や恋人に浮気の疑惑が生じてきたら自分で探偵が実施する浮気調査の真似事をして実際に尾行などをしてしまう人がよくいらっしゃいます。

「自分で尾行して証拠を押さえたい!」

そんな気持ちはよく分かります。

確かに探偵に依頼をして数日間浮気調査を実施したらそれ相応の金額がかかってしまうことがあります。

しかし、自ら尾行したとしても上手くいくとは限りません。

もし本当に浮気の現場を押さえられたとしたら99%、運と奇跡に恵まれたとしか言うしかありません。

ただよくよく話を聞くと殆どの人が異性の人と2人っきりで飲食をしていた現場に乗り込んだ程度の話です。

これでは浮気の証拠には全くなりません。

確かに貴方に嘘をつき、別の異性と2人っきりで親密に飲食をしていれば浮気と変わらない行為と見なす人が多いでしょう。

しかし、法律的には浮気という不貞行為にはあたらないのです。

法律的な浮気とは配偶者以外の異性と性交渉があったと認知されなければなりません。

一緒に飲食をしようが路上で手を繋がろうが、抱きついたり、それこそキスを交わしたとしても法律的には不貞行為に全く当たらないのです。

まず貴方自身が浮気調査した場合のリスクを考えてみましょう。

①尾行そのものが出来ない

夫にしろ妻のしろ配偶者である貴方が尾行することそのものに大きなリスクがあります。

何しろ相手は貴方の顔を知っているのですから少し離れていても簡単に認識してしまうでしょう。

それに電車、バス、エレベーターなどに乗った場合も想定しなくてはなりません。

「変装すれば大丈夫」なんて考えてはいませんか?

慣れていない変装をすることは却って目立ってしまいますし。

②尾行、張り込みは1人では到底無理

尾行、張り込みを実施する探偵でも絶対に1人では調査を行いません。

最低でも2名1組というチームで実施します。

何故だかその理由を考えてみて下さい。

対象者を尾行する場合に交互に近づく事が出来、尾行を察知されづらくすることや張り込み先の出入口が2カ所あってもカバーできること、更に長時間の場合、トイレの問題もあるのです。

1人での尾行はプロの探偵でも完璧にこなす事は難しいです。

③浮気の証拠を残す

配偶者の行動を裏付ける為に写真にしろ動画にしろ画像が必要となりその撮影をしなければなりません。

言葉でいくら「ちゃんと見た」と言っても証拠として採用されません。

例えば配偶者が浮気相手とラブホテルに入ったのを目撃したとしても証拠となる画像がなければどうしようもないのです。

仮に撮影したとしても認識できるような画像でなければなりません。

それに行動の要所要所での画像も必要となって来ることも忘れないで欲しいのです。

その画像こそが相手の行動を裏付ける全ての証拠となるのです。

証拠となる画像の撮影チャンスはそれぞれ一瞬です。

尾行をしていてもその一瞬を逃さない為に探偵は日頃から訓練をしているのです。

この様に素人が探偵の真似をしてしまうと失敗してしまうことが多いのです。

見逃してしまった程度の失敗であれば尾行の難しさに気付き、探偵に依頼すれば良いことなのでしょうが、尾行がばれてしまった時には尾行のプロである探偵に依頼しても難易度がかなり高くなってしまいます。

こうなってしまうと相手も警戒したりして証拠を押さえるチャンスも少なくなってしまいます。

④違法行為として刑事罰

更に探偵の届出をしていない素人が尾行や張り込みをすることは「付きまとい」「待ち伏せ」等のストーカー行為として刑事事件になる場合もありますので注意が必要です。

浮気調査における尾行、張り込みはその調査技術を日々精進しているプロの探偵だからこそ出来る調査なのです。

素人が手を出さず、探偵に浮気調査を依頼することが結果的に短期間で良い結果を生みだすのです。